接客・おもてなし講座~岩本敬祐

マナーインストラクターの岩本敬祐です。公私ともに使える接客・接待・おもてなしの作法をご紹介いたします。

食事・茶菓の出し方~岩本敬祐

【食事のすすめ方】
初めから食事を出す予定でいるときは、頃あいを見て、「お久しぶりなんですから、きょうは、ゆっくりして、ぜひお昼を召しあがっていってください」とすすめ、相手が「そうゆっくりしていられないのですが」と遠慮をしても、「まあ、そうおっしゃらずに。家内も、そのつもりで、したくをしているのですから。」などとひきとめます。


また、夕食をすすめるつもりのときは、食事のしたくのととのう、三~四十分前から、食前酒のつもりで、酒なり、ウイスキーなりにおつまみ程度を添えて出し、相手が遠慮しても、「まあ、そうおっしゃらずに、なにもありませんが、きょうは、ぜひ食事をしていらっしてください。」などといって、酒をすすめます。


ただし、相手が車を運転して帰るような場合は、たとえ、相手がどんなに酒好きの人であっても、絶対に酒はすすめないようにします。



【茶菓のすすめ方】
茶菓を客へ出すのには、お盆の上に、菓子皿を右、茶托にのせたお茶を左において運びます。


日本間では、客の下手に膝まついて、いったん、自分の前に置き、持ち直して、
お盆をわきの畳の上に置き、まず、菓子皿をとって、いったん自分の前に置き、菓子ようじ、またはフォークが、客の手前に来るように向けて、お客の左側(左膝の前あたり)に置きます。


ついでお茶も、茶托のままお客の右側(右膝の前あたり)に置きます。


応接室などの洋間では、いったん、お盆をサイド・テーブルの上に置き、同様に、菓子皿、お茶の順にすすめます。



岩本敬祐